中小企業が陥りがちな在庫管理のミスとその解決法【実例あり】
「ダブルチェックしたはずなのに、また在庫がズレてる…」
「どこで何が間違ったのか、もう誰も分からない…」
そんな“あるある”に悩む中小企業は多いのではないでしょうか。
今回は、私自身が経験した在庫管理の失敗と、FileMaker Cloudを使った現場改善のリアルをご紹介します。
■ ヒューマンエラーは防げないと学んだ
私が扱っていた商品は、色3種×サイズ11種=33SKUのペット服でした。
似たような商品が並び、慣れているスタッフでさえ間違えることも。
二重チェックをしても、完全には防げませんでした。
私はそのとき強く思ったのです。
「人間は必ずミスをする。
だから“覚える”や“感覚”に頼った作業は、そもそも効率が悪い。」
それ以降、私は「人に頼らない在庫管理」に切り替えることにしました。
■ 在庫管理に必要なのは“記録”と“仕組み”
まず導入したのが、商品バーコードの運用と、
誰が・いつ・何を・どこから取り出したかを記録できるシステム。
つまり、履歴が残るようにしたのです。
これは「誰が間違えたかを責める」ためではなく、
「なぜ起きたのか」を明確にし、
現場の改善点を可視化するためです。
■ ブレメンス(WMS)は優秀、でも現実的ではない
もちろん、大手のWMS(倉庫管理システム)である「ブレメンス」のようなプロ仕様の仕組みは素晴らしいです。
ハンディ端末と連携して高速に正確な在庫管理が可能です。
ただ、中小企業が導入するには…
- システム・ハンディ端末の購入
- 社内教育
- 業務プロセスの大幅変更
と、大きなハードルがありました。
■ だから私は“現場に合ったWMS”を自作した
そこで私は、FileMaker Cloudをベースにした在庫管理システムを自分で開発。
専用端末は使わず、iPhoneでバーコードを読み取れる仕組みを整えました。
スピードは若干落ちますが、
- 導入が早い
- 学習コストが低い
- 現場に合わせて柔軟に設計できる
という点で、私自身の現場ではベストな選択肢でした。
■ “使えるシステム”とは、“使う人を追い詰めないこと”
在庫管理でよくあるのが、「誰かが間違えた」という話に終始してしまうこと。
でも本当に大切なのは、“なぜミスが起きたかを仕組みで見つけて改善する”ことです。
履歴が残っていれば、ミスの原因も分かりやすく、次の対策も考えやすい。
「人の努力や記憶に頼らずに済む」という安心感が、
現場を落ち着かせ、作業の精度も自然と上がっていきます。
■ まとめ:中小企業にちょうどいい在庫管理とは
大規模なシステムに頼るだけでなく、
現場に合った軽量なシステムでも、しっかりとした改善は可能です。
私が提供しているFileMaker Cloudの仕組みは、
“身の丈に合ったWMS”を目指して作られたものです。
在庫管理に悩んでいる方、ぜひ一度考えてみてください。
**「覚えない・怒らない・見える化する」**だけでも、きっと現場は変わります。