在庫管理や出荷業務の効率化を目指すなら、バーコード導入は必須。
でも「どのコードを選べばいいのか?」という壁にぶつかる方も多いと思います。
この記事では、JANコード・Code39・QRコードの違いと、
私が中小企業で実践してきた「現実的な選び方」をご紹介します。
1. JANコード|全国流通を前提としたバーコード
JANコードは、主に小売店や卸売業で使われる13桁の規格バーコードです。
POSレジ対応、ECモール(Amazonなど)への出品にも対応しています。
【注意すべきポイント】
- JANコードは無料ではありません。
- 登録にはGS1事業者コードの取得が必要で、年間の登録料がかかります。
- この費用は年商にかかわらず一律で、たとえば年商1,000万円の企業と10億円の企業で同額になることも。
【どんな時に必要か?】
- 全国展開や卸売を予定している
- Amazonや問屋取引で「JANコード必須」とされている
- 製品として他社に販売・流通させる場合
2. Code39|社内業務に最適な自由度の高いバーコード
Code39は、英数字(大文字)+一部記号で構成された自由形式のバーコードです。
自社で自由に番号設計でき、在庫・商品・ロケーション管理などに向いています。
【メリット】
- 登録・費用不要、誰でも使える
- バーコードの桁数も自由に設定可能
- FileMakerなどでも簡単に生成・印刷可能
【どんな時におすすめか?】
- 自社内だけでバーコード管理を完結したい
- 商品番号やロケーションIDなどを活用したい
- POSレジ対応は必要ない
3. QRコード|情報量が多くスマホ対応にも便利
QRコードは、URLやID、日付など複数の情報をひとつにまとめられる2次元コードです。
【メリット】
- スマホやタブレットでそのまま読み取り可能
- 商品・顧客・ロケーションなどを紐づけた情報を格納できる
- デザイン性が高く、ラベルの見た目にも応用できる
【どんな時におすすめか?】
- スマホで読み取って商品情報を表示したい
- 商品にURLや出荷指示などを埋め込みたい
- 顧客向けに簡単に情報を提供したい
4. FileMaker Cloudでの実践例
私が提供している FileMaker Cloudベースの在庫システムでは、
商品マスターに対して13桁のJANコードをワンクリックで自動割り振りできるように設計しています。
このような機能があれば、JANコードが必要な時にもすぐ対応可能。
一方、社内管理ではCode39で商品番号をバーコード化し、ロケーションや在庫管理を行っています。
【導入のコツ】
- 「今」の用途ではCode39でも十分
- 「将来」全国流通を見据えるならJANコードにも対応できる設計に
- FileMakerならその両方を柔軟にカスタマイズ可能
まとめ:目的に応じてコードを選ぼう
用途 | 推奨バーコード | 理由 |
---|---|---|
小売流通・EC出品 | JANコード | POS・ECに必須、信頼性高い |
倉庫・在庫管理 | Code39 | 自由度高く、費用ゼロ |
顧客連携・情報埋込 | QRコード | 多情報・スマホ対応 |
バーコード導入=コード選びからが勝負。
「どこで、誰が、どう使うか」を見極めて、最適なバーコードを選びましょう!