「商品マスターって、そんなに大事なの?」
現場でそう聞かれることがあります。
でも僕はこう答えます。
“すべての業務は、商品マスターから始まる” と。
■ 商品マスターがすべての起点
受注・出荷・在庫・発注・売上分析。
業務に必要なあらゆる情報の「基点」となるのが商品マスターです。
だからこそ、
最初に整えるべきは、商品マスターのフィールド設計です。
■ 基本のフィールド構成
最低限必要な情報として、以下のフィールドは分けて管理しています。
- 商品コード(内部識別用)
- 商品名
- 原価
- 販売価格
- 仕入先コード
- JANコード(※バーコード連携や外部出荷に使用)
特に商品コードとJANコードは別フィールドで管理するのがポイントです。
それぞれ役割が違うため、混在させると検索や連携が不便になります。
■ 在庫マスターと連携するフィールド設計
在庫管理では、以下のようなフィールドが必要です:
- 在庫数(現在庫)
- ロケーションコード(保管場所)
- 引き当て数(注文確定分)
- フリー在庫=在庫数 − 引き当て数
- 単位(例:個・本・箱など)
- 入り数(1梱包に何個入っているか)
これらの情報が整っていれば、在庫の実態を把握しやすくなります。
■ 商品分類とカテゴリーで「使えるマスター」に
情報が増えるほど重要になるのが分類です。
【1】商品カテゴリー
出荷データや売上に紐付けることで、
「化粧品だけの売上」「文具だけの月間販売数」など、
カテゴリーごとの集計ができるようになります。
【2】在庫分類
- 定番
- 売れ筋
- 売り切り
- 終了
在庫分類を明確にしておけば、
終了商品は検索対象外にする、売れ筋商品を上位に表示するなど、
現場の視認性や作業効率を高める設計が可能になります。
■ まとめ:商品マスターは“見やすさ”と“仕組み”で差が出る
マスターは情報が増えれば増えるほど、整っていないと使い物になりません。
検索に時間がかかる、どの商品が売れてるか分からない、登録ミスが増える…。
そんな状況を防ぐには、設計時点での「分類・構造」がカギです。
商品マスターが整えば、受注も出荷も発注も、すべての業務がスムーズに動き出します。