美容室を経営している知人がこんなことを言っていました。
「ホットペッパービューティーの予約、集客はすごいんだけど、
掲載費や手数料で利益がかなり削られるんですよね…」
これは、美容業界ではよく聞く声です。
集客力とコストのバランスをどう取るか。
そしてLINEやLステップなどの別ルートをどう使うか。
今回はそのリアルな選び方についてお話します。
■ ホットペッパービューティーは強力だけど、利益を圧迫する
多くの美容室が利用している「ホットペッパービューティー(HPB)」。
予約システムとも連携していて、全国的な集客力もあります。
ただし、以下のような費用が発生します。
- 掲載料(プランによって変動)
- 施術料に対して2%の手数料
- クーポン掲載による割引原資
- 連携する予約システムの使用料
つまり「お客さんを連れてきてくれる代わりに、利益を分け合う」というモデル。
■ LINE+Lステップでの予約も選択肢になる
最近は、LINE公式アカウントを使って
予約やリマインド配信を行う美容室も増えています。
Lステップを使えば…
- 予約受付(カレンダー式)
- 自動リマインド
- 来店後のアンケートや特典配信
など、リピーター対策には抜群の効果があります。
ただし、集客力はHPBほどではないため、
「来店したお客さんにLINE登録してもらう」
→「次回予約をLINEから促す」という導線設計が必要になります。
■ 予約システムは“1つに集約”しないと手間が増える
ここで意外と見落とされるのが、
予約が2系統に分かれると、管理が非常に手間になるという点です。
HPBとLステップの両方で予約受付をしていると…
- ダブルブッキングのリスク
- スタッフが手動で転記する必要あり
- どちらかのキャンセルを見逃す可能性
つまり、予約は1つにまとめた方がいいというのが私の結論です。
■ 飲食店との違いから見える「メディア依存度」
飲食店では、ホットペッパーグルメや食べログがあるとはいえ、
「どこで予約するか」で大きな集客差は出にくいです。
それに比べて美容室は、
「メディアに載ってるかどうか」で来店が決まることが多いです。
なぜなら、お客さんは1日に1回しか美容室に行かないから。
比較され、レビューを見られ、写真で判断される。
だからこそ、メディアへの依存度が高くなりがちです。
■ 最低限やるべき集客の3本柱
私が考える、美容室がやっておくべき最低限の集客体制はこの3つです。
- ホームページ
→ 店舗情報、メニュー、LINEへの誘導 - Googleビジネスプロフィール
→ 地域名+美容室で検索される対策。口コミも重要 - LINE公式アカウント
→ 来店後のつながり強化。Lステップ併用で自動化も可能
HPBに頼り切るのではなく、自分の資産になる集客導線を持つことが重要です。
■ まとめ:予約管理は「コストと導線のバランス」で考える
美容室の予約システムに正解はありません。
お金を払ってでも人を集めたいならHPB、
来てくれたお客さんと関係を育てたいならLINE。
ポイント制度やスタンプカードも業種によって違います。
毎日来るわけじゃない美容室なら、紙のスタンプカードでも十分です。
「今、自分のサロンにはどの仕組みが合っているか?」
それを見極めることが、システム選定の第一歩だと私は思います。