「うちはExcelで十分」
そう言っていた時期が、私にもありました。
確かに、表計算ソフトは慣れれば自由度が高く、誰でも入力できるし、関数でちょっとした仕組みも作れる。
ただ、“十分”だったのは、遅れていても問題にならなかった時代の話です。
クラウドに切り替えて、真っ先に気づいたのが、
**「数字が遅れている」ことによる“判断ミス”**です。
たとえば…
- 前日入力だった在庫数が、今日の出荷には反映されていない
- 誰かが上書きしていた数式に気づかないまま発注してしまった
- 最新の売上データが手元に届くのが2〜3日後
こうした遅れは、致命的なズレを引き起こしていたのです。
クラウドにしてからは、入力した瞬間にすべての端末に反映され、
リアルタイムで数字が「使える」状態に。
- 出荷したらすぐに在庫が減る
- 在庫が減ったら自動で発注が表示される
- 売上も出荷も即日集計が可能
Excelでは「間違いを防ぐ工夫」が必要だったけど、
クラウドなら「そもそもミスが起きにくい仕組み」が作れる。
Excelの“自由さ”が、現場の“バラつき”を生み、
クラウドの“制約”が、逆に“安心感”に変わった――
それが、移行してはじめて分かった一番の違いでした。