在庫管理は「節約のため」だと思っていませんか?
在庫管理というと、
「在庫を減らす」「ムダをなくす」「コストを下げる」
そんなイメージを持たれがちです。
もちろん、それも大切です。
でも、現場で本当に効いてくるのは 別の価値 です。
それは、
判断スピードが上がること。
在庫が見えないと、判断はすべて遅れる
在庫が正確に見えていない現場では、
こんなことが日常的に起きます。
・あると思って売ったら、なかった
・発注の判断が遅れて欠品する
・逆に不安で多めに発注してしまう
・月末まで売上や粗利が見えない
これらはすべて、
「判断材料が揃っていない」ことが原因です。
在庫管理の本質は「今どうするか」を決める材料
在庫がリアルタイムで見えると、
できる判断が一気に増えます。
・今すぐ売れる在庫はいくつか
・引当を考慮すると、追加発注は必要か
・この商品は今月どれだけ動いているか
・欠品リスクはいつ発生するか
つまり在庫は、
記録ではなく、判断のためのデータになります。
コスト削減は「結果」であって「目的」ではない
在庫管理を整えた結果として、
・ムダな在庫が減る
・欠品が減る
・残業が減る
こうした効果は確かに出ます。
でもそれは、
判断が早く・正確になった結果です。
最初から
「在庫を減らそう」とするよりも、
「正しく判断できる状態を作る」ほうが、
現場はずっと楽になります。
判断スピードを上げるために必要な3つの視点
① 入出庫の履歴がつながっていること
② 引当とフリー在庫が分かれていること
③ 現場でリアルタイムに更新できること
この3つが揃うと、
在庫は一気に 使える情報 に変わります。
僕の現場では「判断が会話になる」ようになった
FileMaker Cloudで在庫を一元管理するようになってから、
現場の会話が変わりました。
「在庫ありますか?」ではなく
「これ、今売って大丈夫ですか?」
「次の発注、いつにします?」
在庫が見えることで、
判断が共有できる状態になります。
これが、
在庫管理が「経営に効く」と言われる理由です。
まとめ:在庫は「数字」ではなく「スピード」
在庫管理の目的は、
在庫を減らすことではありません。
迷わず決められる状態を作ること。
その結果として、
コストは下がり、
現場は楽になり、
判断は早くなります。
まずは、
「在庫を何のために見ているのか?」
そこから見直してみてください。



