「また合わない…」現場で起きた在庫ズレの連続
棚卸しのたびに数が合わない。
出荷伝票通りに出したはずなのに、月末になると在庫数にズレが出る——
そんな悩みが続いていたのは、ある金属加工工場の現場でした。
社員のトワさんは、「またか…」と溜息をつきながらも、毎月エクセルと棚の突き合わせに追われていました。
原因は「作業ミス」じゃなかった
最初は「記入漏れ」や「入力ミス」だと思われていたこの問題。
でも実際には、以下のような根本原因がありました。
- 数量は合っていても、ロケーション(置き場)の記録がズレていた
- 棚移動の際に記録されていなかった
- 入力タイミングによってデータが古いまま反映されていた
つまり、「人のミス」ではなく「仕組みの不備」だったのです。
「動かす」じゃなく「読む」運用に変えた
トワさんたちが導入したのは、FileMaker Cloudとハンディスキャナの組み合わせ。
- 棚移動は、商品スキャン → 新しい棚スキャンの2ステップ
- 数量入力ではなく「ロケーション変更」として履歴が残る
- スキャン記録がすぐクラウド反映されるので、他のスタッフも最新情報が見られる
人が考えずに“読めばいい”仕組みにしたことで、記録漏れが激減しました。
「この棚、何もないけど在庫あり」問題が消えた
導入後、最も効果を実感したのは「棚にないのにデータ上は在庫あり」という現象が消えたこと。
目視と数値が一致するだけで、作業効率と信頼性は格段に向上。
トワさんも「もう、棚卸しが怖くない」と笑います。
まとめ:ズレない仕組みで、現場が変わる
在庫数が合わないのは「人のせい」じゃない。
記録の仕組みがないまま、作業者にすべてを任せることに無理があるんです。
- 記録する運用から、「読む」運用へ
- 数量よりロケーションを正確に
- クラウドと履歴でミスを追わずに“防ぐ”
この考え方が、現場の働きやすさと精度を大きく変えました。