「売れてないのに、なぜか在庫が増えてる…?」
そんな経験ありませんか?
これは**「発注ロジック」や「在庫の引当処理」が曖昧な現場でよく起きる**現象です。
■ 原因その1:受注=発注になっていない
例えば、こんな状況です。
- 受注:10個
- 発注:念のため20個
- 売上:10個分だけ
- 結果:10個余った在庫が「残ったまま」
発注数のロジックがルーズだと、在庫が積み上がってしまいます。
過去の発注履歴を見直すと、受注と連動していないことが一目瞭然です。
■ 原因その2:引当の仕組みがない
在庫数に対して、**受注がどれだけ「引き当たっているか」**を見える化していないと、
まだ「足りない」と思い込んで、追加発注をかけてしまいます。
例:
- 在庫:10個
- 受注(未出荷):6個 → 引当6個
- 実質フリー在庫:4個
この“フリー在庫”を見ていないと、「10個しかない!」→追加発注となって、ムダが生まれます。
■ FileMakerで実現している構成
私の現場では、以下のような仕組みを組んでいます。
- 【受注】→【引当処理】→【フリー在庫計算】
- 【発注】→【入荷予定日・数管理】
- 商品別に受注数/引当数/発注残数/入荷予定数が見える
- 毎月「202505」などの年月コードで在庫金額を記録
■ さらに注意すべきポイント
- 発注データが無いと在庫評価ができない
- 商品原価が変動する可能性があるため、発注時点の原価記録が重要
- Excelでは履歴管理が困難なため、在庫システムが有利
■ 結論:増える在庫=見えてない発注ミスの結果
売れてないのに在庫が増える時、それは**「数字の整合性」が取れていない証拠**です。
受注・発注・在庫・出荷…
この4つのデータが連動してこそ、正しい在庫が見えてきます。